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  1. 純情ミステイク作成中の物(2)
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純情ミステイク~旅館編~

 投稿者:朱志香  投稿日:2010年 2月14日(日)12時02分24秒
返信・引用 編集済
  「ふわぁ~」
まだ昼だというのに、大きな欠伸をしているのは、丸川書店専務取締役の
井坂龍一郎。
専務取締り役という重大な職務に就きながらも、のんびりとした性格の人だ。
―――ピロピロピロー―――
突然龍一郎の携帯が鳴った。龍一郎は(仕事か・・・?)と思いながらも電話に出た。
「もしもし・・・?」
「専務!」
いきなり大声で呼ばれた龍一郎は驚きながらも、相手が誰だかわかっていた。
「朝っぱらから大声だしてんじゃねー。ビックリさせんなよ。朝比奈・・・。」
朝比奈とは、専務である龍一郎の秘書をしている者だ。
「専務、もう昼です。」
あきれながらに言われて、少しイラっとしながらも用件をきいた。
「で・・・?用件はなんだ。」
「実は朝、丸川から電話がきて・・・。それで至急、長野にある[まりも書店]との会議に出て欲しいとの連絡が・・・」
「なんだそら?そんなの編集部か営業の仕事だろ?」
「まぁ、そうなんですが、編集も営業も今は忙しくて、そっちまで手が回らないとの・・・。」
どうやら長野県にある[まりも書店]との会議が入ったようだ。
龍一郎は、(めんどくせー)と思いながらも準備に取り掛かった。
「わかった。で?会議は何時からだ?」
「午後六時からです。少し忙しいとは思いますが、今から電車に乗れば五時には着くと思います。」
「わかった。」
「あと、持ち物の件ですが、資料などはすべて用意してきたので、専務は一日分の着替えなどを持ってきてください。俺はもう準備して東京駅の西口にいるんで、専務も準備が出来次第こちらに向かってください。」
「あぁ。たぶんもうすぐいけると思う。じゃあ切るぞ。」
「はい。では西口で・・・」
長電話だったので、話している間に龍一郎は準備を終えていた。
(よし!忘れ物はないよな・・・。早くいかねーと。)


◆「朝比奈!遅れてすまん。・・はぁ・・。疲れたー。」
「大丈夫ですか?あ、時間です。急ぎましょう、このままだと着くのがギリギリなんです。満員電車みたいなんで早く行きましょう。」
「あぁ。」
龍一郎はどこか上から目線な朝比奈に苛立ちを感じながらも、走って電車に乗った。
「はぁ・・はぁ・・・。」
「ギリギリ・・でしたね。」
「そうだな・・・」
二人は息切れながらも、休日の昼の満員電車に乗った。
さすがに満員電車なので、会議の事などを普通に喋る事は出きず、小声で話すこととなった。一時間くらい満員電車だったが、埼玉駅についたころには人が少なくなっており、二人もやっと普通に話をし始めていた。
「朝比奈―。後どれくらいで着くんだ?」
「えーと、今埼玉駅だったんで、後二時間半とちょっと位です。」
「あーそっかー。長いなー。」
そんなことを言っていると、龍一郎が、自分の体自体が、もうヘトヘトに疲れている事に気づいた。(そうだ、今日は昼に起きたから朝も昼もなんも食ってなかったけ?どうせ長野についても、書店に向かう一方で、なんも食えんのか・・・はぁ。)
「なぁ。朝比奈。会議って六時から何時までだ?」
「えっと、資料によると。お礼の言葉とか、これからの新刊の発売予定の広告だとか、売れ行きの資料をみて話し合ったりするみたいですから・・・。――たぶん九時には終わると思います。」
「九時?!そっかー。」
龍一郎は今日一日、まだなにも口にしていない状態で、空腹のまま六時間くらい何も食べられないと思うと、疲れがさらに出たようにぐったりとしていた。
「専務、どうかしたんですか?」
「あ、いや・・・。今日はまだ、なんも食ってなくて・・・;」
「はぁ・・・。」
「なんだよ!」
龍一郎は朝比奈がいきなりため息をついたので苛っとしていると
「専務、俺さっき昼飯買ってきたんで、これ食べてください。」
そういうと、朝比奈は手に持っていたコンビニ袋を龍一郎に渡した。
「えぇ?」
龍一郎は、(朝比奈だってまだ昼食べてねーくせに・・・。いくら朝飯食ったとしても、昼飯ないと辛いだろうに・・・。)そんなことを考えているうちに、朝比奈が龍一郎の膝の上に弁当を置いた。
「別に遠慮しなくていいですよ。専務にこんなところで倒れられても困りますし・・・。」
「うっ・・・。すまん;」
朝比奈はいつも上から目線で物をいうので、龍一郎は苛々としているが、今みたいに自分じゃなく龍一郎を優先したりするからあまり文句を言うことができない。(こいつのこういう所がムカツクんだよなー。)少し笑いながらもこっちを見ている朝比奈に、少しドキっとした龍一郎は(なんだよ・・・。こっち見てんじゃねーよ。ってか、なんで俺朝比奈見てドキってしてんだよ。・・・なんか自分に苛立ってきた。)と、心の中でいろいろと思っていると。
「食べないんですか?専務。食べないなら返してくださいよ。」
龍一郎は、朝比奈にそういわれ、少しでもドキっとした自分に後悔した。
「うっせー。こっちはもう腹へって死にそうなんだから・・・。」
龍一郎がそういうと、朝比奈は、クスクスと笑いながら何か小声で言ってきた。
「専務はやっぱり可愛いですね。」
「くっ。」
突然そんなことを言われた龍一郎は、なぜだかドキドキが止まらなくなっていた、(ちょ、今のはなんだ。普通可愛いとかいうか・・・?ってか、なんで俺はこんなにもドキドキしてるんだ?)龍一郎は、今の言葉を誰にも聞かれてないよな?と思いながら回りを見た。
「誰もいませんよ。」
キョロキョロしている龍一郎を見て、朝比奈は笑いながら言ってきた。
都会から長野に向かう電車は、とっくに人が少なくなっており、二人の乗っている車両には誰もおらず、隣の車両に数人いるだけだった。
「ってか、いきなり可愛いだとか言うんじゃねー。」
自分では頑張って戸惑いを隠せているように思いながら言った言葉だったが、逆に地雷を踏んでいたようだった。
「―クスッ―。そんなに照れなくてもいいですよ、専務。」
「照れてなんかねーよ。」
「そうですか?じゃあ何でそんなに顔真っ赤なんですか?・・・しかも声震えてるし・・・。」
すぐに底をつかれた龍一郎は反論出来なくなった。
「コレはただたんに、暑かっただけだ・・・。というよりお前は誰に向かって口をきいてる!」
照れ隠しのためか、龍一郎はすぐに話題を変えようとしていた。
今は冬だというのに[暑いからだ]は、朝比奈には通用しなかった。
朝比奈はクスクスと笑いながらこういった。
「もういいですよ専務。早く弁当食べてください。あと、一応言っておきますが・・・。確かに俺は専務の秘書をしてますが、俺のほうが専務より一つ年上なんですからね。」
そんなことを言われた龍一郎は(うっせー、秘書は秘書だ。)と思いながらも弁当を食べていた。


「専務。もう着きますよ」
弁当を食べた後、いつの間にか寝てしまった龍一郎は、朝比奈の声で目を覚ました。
「あー、わかった。」
寝起きだったのでモゴモゴと返事をすると、
「専務、少し重いです・・・。」
朝比奈は龍一郎に向かってそう言ってきた。龍一郎は何が?と思いながらも意識を取り戻すと、自分が朝比奈の肩に頭を乗せてることに気づいた。
「うがっ・・・。すまん;」
「いや、別にいいですよ。」
龍一郎は、自分がやっていたことに気づき思いっきり赤面になった。
自分ながらに、なんて事を・・・。と思っていると、朝比奈が変なことを言ってきた。
「専務は、自分が思っているより俺のこと好きなんですね・・・。専務、まだ着かないんでもうちょっと寝ていてもいいですよ。あと一時間くらいでたぶん着くと思います。」
龍一郎は、もうすぐ着く。という朝比奈の言葉で起きたのに、後一時間ときいて(何が?)と思う・・・。(だったら起こすなよ。起きてなかったらこんな恥ずかしい思いをせんでよかったはずなのに・・・)龍一郎はもう二度寝が出来ないほど覚醒していた。もう寝れないということは、この少し気まずい雰囲気の中一時間保つという事だろう。さすがに一時間この雰囲気は龍一郎にはムリだと判断し、自分から話を切り出した。
「ってかさ、後一時間もあるなら、なんで起こすんだよ。」
龍一郎としては、話題は何でもよかった。ただこの雰囲気を脱出するためならば・・・。と思い言った言葉は・・・。
「え?あぁ。それは専務が俺の肩を使って寝てるところを、専務が知ったらどうなるのかな、と思いまして。実験的に起こしてみました。ま、要するに専務に自覚させるためです。」
「朝比奈、お前!俺はただ、意識してお前の肩を借りていたわけではない、ただ寝てて、お前に寄りかかってしまっただけだ!他に他意はない!」
「そうですか・・・。」
朝比奈はなんとなく寂しそうに言っていたので、龍一郎は(ちょっといいすぎたかな?)と思いながらも、会話を続けた。
「てかよー。お前腹黒すぎじゃねーか?前から思ってたんだけどさ。」
なんとなく、いつも思っていたことを口にすると、
「腹黒いなんて、初めて言われました。」
「絶対嘘だろ・・・。」
「嘘じゃないですよ。あ、それはきっと――・・・。」
そこまで言うと、朝比奈は言葉を止めた。
「何だよ?!いきなり。」
いきなり言葉を止めた朝比奈を変に思った龍一郎は、
「それはきっと、いままで言われすぎて、わからなくなっちまっただけって事か?」
龍一郎は、思ったことを朝比奈に告げると、朝比奈が何か戸惑っている事に気がついた。
「どうした?」
「・・・」
朝比奈は、何か言いにくそうにしていたが、突然龍一郎のほうを向いてきた。
「なんだよ・・・」
「いえ、あと十分で着くのでそろそろ準備してください。」
「は?・・・あ、あぁ」
いきなり話題が切り替わったので、龍一郎は朝比奈の様子を窺っていると、何か朝比奈は戸惑っていて、何か照れているようにも思える姿を見て、(なんだこいつ)と龍一郎が思っていると、朝比奈が話をかけてきた。
「専務、実はさっき気づいたのですが――」
そこまで言うと
――次は[長野駅]長野駅でございます。お出口は、左側です。――
とアナウンスが朝比奈の言葉をさえぎった。
「下りましょう。もう時間ギリギリなんで走る事になりますが・・・。」
「おい、さっきの続きを聞かせろよ。」
中途半端に言葉を切られ、さらに話の内容が気になっていたが、今はそれどころではない。一刻も早くまりも書店に行かなければならないのだ。普通に歩いていけば、駅から二十分かかる書店に、今は十五分でつかなければいけないのだ。
しかも、会議室には、少しでも早く着いておかなければならないため、二人は重い荷物を持ちながら全速力で走った。

◆「はぁ・・」
「着いたー。朝比奈、大丈夫か?」
龍一郎は昼飯を食べていない朝比奈を心配しながら様子を窺った。
「はい、大丈夫です;それより、後三分で会議が始まります。」
「やばいな。急ごう、荷物もってやるよ。弁当のお詫びだ。」
「専務にそんなことは頼めません。」
「そう固いこと言うなって、もう始まるぞ。」
「ちょ、ちょっと。専務!」
龍一郎は勝手に朝比奈の荷物をもって、会議室に向かっていった。
(はぁ。専務って何か俺に気を使ってるんだよな・・・。自分だって疲れてるくせに、
無理するのもいい加減やめればいいのに・・・。)
「遅れてすみません!」
二人は会議室のドアを開けながら言った。結構怒られると思いきや、回答は意外と優しかった。
「あ、丸川書店の方ですよね。そんな大きな荷物もって大変だったでしょう。今日の朝電話したんですが、丸川さんがとても忙しいとの事で、代理を見つけ次第行かせます。って言われて、もうちょっと遅くなると思ってたら、時間調度にきてくださって・・・。
どうもありがとうございます。」
いきなりお礼を言われた二人は、戸惑いながらも、いえいえこちらこそ・・・。などといいながら、席に座った。
「では、会議を始めたいと思います。・・・それで先月の件ですが―――。」




◆「はぁーーー・・・。疲れたー」
「そうですね。」
結局会議は3時間続き、もう外は真っ暗になっていた。
「んで?これからどうするんだ?一応着替えは持ってきたが、今から帰れば深夜には帰れるが・・・。」
そんなことを言いながら、(疲れてるのに、今から帰るなんて・・・。まじ死にそうだなー。しかも、また明日から仕事だ・・・)龍一郎がさらに暗くなっていると・・。
―――ピロピロリン―――
朝比奈の携帯が鳴った。
「誰だ・・・?朝比奈。」
「・・・あ、高野さんからです。」
どうやら、丸川書店、エメラルド編集部の編集長【高野政宗】からのメールのようだ。
「あ、高野か・・・。で?用件は?」
「えーと、[今日はお疲れ様です。もう会議は終わったころだと思ってメールしました。
今日は無理言ってすみませんでした。上からの報告で、明日は二人とも休んでくださいとの連絡がきました。なので、明日は二人ともごゆっくりと・・・。
せっかく長野にいるんですから、観光でもしてきて下さい。あと、会議の資料などは明後日、持ってきていただければ、と思います。会議の内容などもそのときに聞かせてください。では失礼します。]との連絡です。どうしますか?専務。」
龍一郎は、久しぶりに休みが取れて嬉しいのだが、気が乗らない・・・。
たぶん疲れのせいだろう。起きたばっかりの時にいきなり仕事がはいり、しかも長野まで・・。そんなバタバタした一日だったので、もう疲れて今にも眠ってしまいそうだ。
「あ・・・。どうする?せっかく着替えも持ってるし、宿とかにでも泊まるか?」
「いいですね。じゃあ近くに泊まれる場所があるか、あのコンビにで聞いてきます。ちょっとここで待っていてください。」
「あぁ。すまん;」
お互い疲れているのに・・・秘書である朝比奈は、たぶん龍一郎より疲れているはずだ。
朝から仕事をしていたし、資料などもすべて持ってきてくれていたし・・・。
そんな朝比奈に感謝しながらも、龍一郎は寒い中、朝比奈がくるのを待っていた。

五分くらいたった頃か、向こうから朝比奈が帰ってきた。
「お待たせしてすみません。どうやら、宿みたいなものはないみたいなんですが、近くに旅館があるそうです。最近オープンしたばかりで、人気があるみたいなんで泊まれるかわかりませんが、とりあえず行ってみましょう。」
「あぁ。」
朝比奈の声がいつもより疲れているのは龍一郎でもわかった。いつも迷惑ばっかかけているし、ホテルとかなどというより、旅館のほうが朝比奈も疲れが取れるんじゃないかと龍一郎は思い、さっそく旅館に向かうことにした。

◆「ここか?旅館って・・・」
「そうみたいですね。」
二人は新しくオープンしたという旅館に着いた。
旅館というよりマンションみたいに大きく、二人は驚きながらも入り口へと向かった。
入り口に入ると、目の前に受付があった。
「おい、朝比奈・・・。」
「なんです?専務」
「俺あんま金持ってきてねーから、一番安いところにして・・・。他のサービスとかなしで、部屋だけでいいからさ。」
「わかってますって。俺だってあんま持ってきていなんですから。」
仕事としてきた長野だったので、まさか旅館に泊まるとは二人も思っていなく、あまりお金を持ってきていないのだ。
「じゃ、後はよろしく。」
龍一郎は、もう疲れていて受付の人と話すのもめんどくさいようで、朝比奈の肩をポンポンっとたたくと。朝比奈は、不機嫌な顔で受付に向かって行った。
「すみません;今日一泊だけ泊まりたいんですが、部屋空いてますか?」
「はい、空いてますよ。」
「えーと、一番安くてサービス何もつけないっていう事できますか?」
「はいできます。あ、それなら、ビジネスサービスをご利用になされますか?」
「え?」
朝比奈も疲れているらしく、あんまり声が聞き取れない・・・。もうなんでもいいや、と朝比奈は思いながらも受付の人に任せることにした。受付の人によると、ビジネスサービスとは、ここらへんにはビジネスホテルなどがないということで、仕事でこっちに来ていて、ただ泊まるだけでいい、という人に提供しているサービスらしい・・・。
「では、こちらがお部屋の鍵になります。飲食料などはあちらにある、二十四時間営業のコンビニをご利用くださいませ。後、大浴場は展望にてあるので、どうぞお入りください。」
「あ、はい・・・。」

「専務!終わりました。一応料金は聞いてきましたが、一人千五百円程度みたいです。」
「わかった。とりあえずいこうか。」
「大丈夫ですか?専務」
朝比奈は、もう倒れてしまいそうな龍一郎を心配そうに見ていた。
 
 

(無題)

 投稿者:朱志香  投稿日:2010年 2月14日(日)12時01分16秒
返信・引用
  ◆――ガチャ――
「す、すげーな。ここ」
「専務、本当に大丈夫ですか?」
一番安い部屋の割には、とても豪華な部屋に、龍一郎は感動していたが、朝比奈の方は、まだ龍一郎が心配らしい。
「もう大丈夫だって、それより俺、風呂はいってくるな。疲れたし・・・」
「大浴場いくんですか?」
「いや、部屋のでいい。」
龍一郎にとっては、今は静かに風呂に入りたい気分だったので、大浴場は明日にでも入ろう。と、部屋のお風呂のほうに向かっていった。
「朝比奈―。俺先入るな。」
「どうぞ。専務が入ってる間にでも、ビールとか買ってきましょうか?」
龍一郎は、ちょうど風呂上りにビールでも飲もう!と考えていたので、朝比奈が言った言葉になにか嬉しさを感じていた。(こいつっていつも俺の考えていること分かってくれるんだよなー)


「ふわー。気持ちかったー。朝比奈、次入っていいぞ。」
「は、はい。ビール冷蔵庫に入れておいたんで。じゃあ入ってきます。」
「いってらー。」
朝比奈は、調度龍一郎が入っている間に、ビールを飲んでいたらしく机の上には、朝比奈の飲みかけがあった。
「これ・・・飲んでもいいよな・・・?」
龍一郎は置いてあるビールを見ながら考えていた。(だってビールは温くなったらまずいし、朝比奈が風呂から出てくる時には温くなってるだろうし・・・。ま、いっか)
そんなことを考えているうちに朝比奈はもう風呂からでていたようだ。調度そのとき、龍一郎は朝比奈の飲みかけのビールを手にとってゴクっと一口飲んだ時だった。
「専務・・・?」
「ぶっ・・・!!」
いきなり呼ばれた龍一郎は驚き、軽く吹いてしまった。
「なんだよ!ビックリさせんなよ!」
「・・・」
朝比奈はちょっと戸惑いながらも龍一郎にこういった。
「専務・・・。それって俺が飲んだやつですよね。」
「そうだけど・・・――ぐはっ!」
朝比奈が言いたかった事が分かり、突然羞恥が襲ってきた
「専務、それって・・・」
朝比奈が言いかけた時、龍一郎は大声で
「言わんでいい!」
と叫んだ。二人の中に沈黙が続いた後、朝比奈は龍一郎が持っていたビールを取り上げ、龍一郎の耳元に口を近づけてこういった。
「専務、それって俺を誘ってるんですか?」
「え?!」
龍一郎は朝比奈に言われた事が意味不明で、ついとぼけた声を出していた。
「とぼけなくてもいいですよ・・・。間接キスじゃなくて次は本当にキスしてあげましょうか?」
「ぶっ!お前!何いってんだよ」
朝比奈が言っていた事がやっと理解できたが、そんなことを普通に言われた龍一郎は、恥ずかしさのあまり顔が真っ赤になっていた。
「―クスッ―専務はやっぱり可愛いですね・・・。」
そういうと朝比奈は、いきなり龍一郎を布団が引いてあるところに押し倒した。
「ちょ、何やってるんだ!朝比奈!やめ―ッあ・・・」
反抗する龍一郎に、朝比奈は反論させまいと龍一郎の唇を奪った。
「っあ・・・やめ・・ろ・・朝比奈!」
「専務、口開けてください。」
「んぁ、んん、ん・・・っ」
唇を薄く開いた瞬間、その隙間から舌が忍び込んでいた。さらに大きくこじ開けられ、舌同士を絡め合わせられる。(朝比奈・・・。お前なにやってんだよ、)そんなことを思いながらも龍一郎も朝比奈の行動を受け入れてしまった。(なんで俺受け入れてんだ?しかもなんだ?!なんでドキドキが止まらねーんだよ。俺は・・・朝比奈のことが・・・)
「ちょっと、まて朝比奈・・・。」
龍一郎は無理矢理朝比奈を自分から離した。
「専務・・・すみません;でももう」
「まて!朝比奈、俺は・・・なんでこんなに心臓がドキドキしているんだろう。」
「え?」
「だから、俺今、すげードキドキが止まらねーんだよ!こんなの初めてで、俺意味が分からなくて・・・;」
不安な声で龍一郎が言っているのを見て、朝比奈が笑いながら言った。
「それは、専務が俺のこと好きって事ですよね。」
「う・・そうなのか・・・?」
赤面になって喋り方もモゴモゴしている龍一郎をみて、朝比奈は、再び龍一郎の唇を奪った。
「・・・ん・・・」
「専務、今日さんざん俺を使ってたんで、いい加減お仕置きしていいですよね?」
キスの最中に言われ龍一郎は戸惑いながらいった
「お仕置きってなんだ?」
「言ったら面白くないだろう。」
「ッ。もういい!」
拗ねた龍一郎をみて、朝比奈は(可愛いな、専務は・・・)と思いながら、さらに龍一郎の唇に唇を押し当てた。
「ふ・・・っあ。」
下唇を柔らかく食まれ、小さく喘ぐ。龍一郎は自分から口を開けた、その隙間から舌が忍び込み龍一郎の舌と重ね合わせてくる。
「ん・・・っ・・・」
噛みつくようなキスは、朝比奈の衝動そのものを現していた。ねじ込んだ舌で口腔を舐め回す。ざらりと擦れ合う舌はいとも簡単に甘く痺れていき、その痺れはじわじわと龍一郎の全身へとひろがっていった。

「あ、朝比奈・・・やめ、ろ・・・。」
龍一郎は反論するが、朝比奈はそれを聞き入れようとはしなかった。
その後、朝比奈は何も言わず、行動はさらにエスカレートしていった。
(何で何も言わねーんだよ・・・朝比奈。)龍一郎がそう思っていると、
朝比奈は龍一郎の硬くなったそれを膝で押してきた。
「っく、朝比奈・・・・マジでやめろ・・・って。」
朝比奈が何を考えているかさっぱり分からない。そう思っている間にも、もう、龍一郎のそれは我慢が出来なくなっていた。
(俺にこんな思いさせやがって、どうする気だよ・・・朝比奈。)
何も言わない朝比奈を見ていると、突然。
「専務、こんなに感じているのに[やめろ]なんてよくいいますね。そんなこと言われると、
苛めたくなっちゃいますよ。」
「っ・・・」
いきなり喋ったと思いきや、変な事を言ってきて、驚いていると、朝比奈はクスリと笑い龍一郎のズボンを下着ごと一気に下ろした。
「ちょ、おい・・・朝比奈!!」
露になった龍一郎のそれを、朝比奈は握りこんできた。
「っ・・・」
龍一郎がその行為に驚いていると、朝比奈はそれを上下に扱いてきた。こんな事をされるのは初めてで、妙に反応してしまう。すでに限界がきそうな状態で、
今にもイキそうだ。
「朝、比奈・・、やめろ・・・もう、イク・・・」
龍一郎がそう言うと、朝比奈は眉間にしわを寄せ、嫌なものでも見たかのような目で龍一郎をみてきた。
無理やり犯しているくせに、何故かこっちまで罪悪感を覚えそうな、その表情に龍一郎は苛立ちを感じていた。
そんなことを思っていると、朝比奈がようや口を開いた。
「本当は、イカせてやりたい所ですが、専務・・・さっきの言葉覚えてます?」
口を開いたと思った朝比奈の言葉は疑問系だった。そんな言葉をいきなり言われた龍一郎は。(なんつー時に聞いてるんだ!)と思いながらも聞き返した。
「さっきの言葉って何だよ・・・っあ・・・」
言葉を発するたびに朝比奈は龍一郎のそれを扱いてきた。
「お前・・・ずるいぞ・・・」
ボソっと小さく呟いた言葉は、朝比奈に聞こえていたらしく、朝比奈は小さく笑みをうかべると、透明な雫で慣らした龍一郎の蕾に指を差し込んできた。
「っ・・・あ」
「さっきお仕置きって言いましたよね。」
「この・・・事・・・かよ」
龍一郎は、さすがに痛いのは簡便、と思いながらも朝比奈の行為を見ていた。
「いえ。これは、お仕置きの前からやろうと思っていたので・・・」
「・・・」
そんな恥ずかしい言葉をすんなりと口にした朝比奈に、龍一郎は返す言葉が見つからない。
すると朝比奈は、龍一郎のそれに入れた指を、中で折り曲げ、中を抉るように、ぐるりと回してきた。
「朝比奈・・・」
「・・・」
朝比奈は何も言わないまま、次に、指を二本にして抜き差しをしてきた。
「あっ・・・」
朝比奈の手は、更に速さを増してくる。
それと同時に、龍一郎の欲望までもが増してきた。
「っもう・・・イク・・・っえ?!」
朝比奈は龍一郎を行く寸前まで追い上げても、わざと止めてイカせようとはしなかった。
「・・・なんで・・・もう、イカせて・・」
こんなに欲望を盛られても、イケないのは辛い。
「お仕置きするって言ったでしょう。」
朝比奈はクスクスと笑いながら言ってきた。
「イカせて欲しいなら、条件があります。」
「じ、条件・・・?」
「えぇ。・・・俺と―。」
そこまで言うと、途中で言葉を切った。
「いえ、やっぱり後で言います。まぁ、一応崎に聞きますが・・・。もし条件に対して専務が駄目というならば、たっぷりお仕置きして、イケないまま終わりにしますが、もし良いと言うならば、イカせてあげますよ。」
そういうと、また龍一郎の欲望を盛ってくる。
龍一郎は、もうさすがにイキたく、どんな条件でもいいから、今はとにかくyes
という答えしか頭に浮かばなかった。
「わかった。もう、なんでも・・・いいから・・・イカ、せ・・ろ」
「・・・わかりました。」
その一言を言い終わると、朝比奈の表情が一気に変わり、真剣な表情になった。
朝比奈は、龍一郎の中に入れた、その指を、一回ぐるりと回すと引き抜いた。
「っ・・・ぁ・・!」
そのとたん、龍一郎のそこに、熱い何かが押し付けられた。
その熱いものとは、朝比奈の欲望そのものだった。何をされたか分からなく、龍一郎が戸惑っていると。朝比奈はそれを、龍一郎のそこにギチギチとねじ込んだ。
「っ・・・ウソ!・・・痛っ・・・。」
龍一郎は、初めての感覚に恐怖を覚えながらも、押し込まれたそれが、朝比奈のものだと分かった。今にも壊れてしまいそうな痛みに、龍一郎の体全体は熱くなり、目からは涙が零れた。死にそうな痛みだが、それと同時に快感までも覚えるようになった。
「っ・・・あぁ!」
朝比奈は繋がった体を揺さぶってきた。
徐々にそれも速くなり、龍一郎にはもう、限界だった。
「もう・・・いく・・・」
「っ、今すぐイカせてあげますよ・・・専務」
龍一郎の喘ぎ声と、朝比奈の荒い息が部屋の中で響き、背筋が震える。
「っあぁあ・・・あっ・・・」
龍一郎は、等々欲望を吐き出してしまった。もう理性もふっとび、我がに帰ると、急に
羞恥が襲ってきた。
「専務、すみません・・・もう、俺も我慢できません・・・」
朝比奈がそういうと、今度は龍一郎を起こし、朝比奈の膝に跨る様な体勢にされた。
「ちょ、まだやんのかよ・・・」
「専務一人でお終いとはズルすぎますよ・・・」
確かに、無理やりな行為だったといえども、自分一人スッキリして、相手がお預けと言うのも辛いだろう。仕方なく朝比奈の行為に乗ると、さっきよりも激しい行為を続けられた。
「・・・っ、もう無理・・・・」
龍一郎は、今日の疲れが一気に出たのか、急に睡魔が襲ってきた。
「専務・・・・もう寝たいんですね・・・」
「・・・」
そのまま、龍一郎は意識が遠ざかっていき、最後に微かに聞こえた言葉は
「専務・・・ずっと好きでした。・・・おやすみなさい。」
という優しい言葉だった。


◆「務――。専務――」
だんだん意識を取り戻してきた龍一郎は、朝比奈の言葉で目が覚めた。
「あ、おはよう。」
龍一郎が目を開けると、部屋の中にはすっかりと日差しが差し込んでいて、いい天気だった。だが、目を開けると、焦点が合わないほど、朝比奈の顔が近くにあった。
「うわ!!」
慌てて布団から飛び出した朝比奈は、ニコニコと笑いながら龍一郎を見ていた。
そんな朝比奈にドキっとしながらも、龍一郎は顔を洗いに洗面所に行った。まだ昨日の夜のことが頭から離れず、朝比奈とあまり目が合わせられない。
(っち、どうしたらいいんだよ・・・。気まずいんだけど・・・・)
そんなことを思いながら朝比奈のいる部屋に戻ると、朝比奈がネットで何かをしていた。
「な、なにしてんだ?朝比奈・・・」
朝比奈のことを、どうしても意識してしまい。声がひっくりがえってしまった。
(やべー。今のは完璧にばれたよなー。まじ気まずすぎんじゃんかよ・・・)
龍一郎が気まずい、と心の中で連呼しながらも朝比奈を見ると、朝比奈も何か戸惑っていた。
「あ、専務・・・。今日せっかくいい天気なんでここら辺を観光しようと思って、今調べているところなんですが・・・。」
「専務、行きますか?」
龍一郎は、普通に話をかけてきた朝比奈にほっとしていた。
「そうだな、せっかくだし・・・。どっかいこっか。」
「・・・どこ行きたいですか?」
「え?んーっと」
(どうしよっかー。どっか行くって言っても、この年じゃテーマパークとかあわねーしな、かといって、散歩ってレベルだとおっさんくさいし・・・・。ってかこれってデートみたいなんだけど・・・)突然変な考えに辿りついてしまった龍一郎は、自分でも赤面してるのに気づきながらも、それを隠そうと、どんどん話を続けていった。
「じゃあ、この近くでやってる祭りとか行きますか?」
「祭り?冬なのにか・・・?」
「はい、ここの地域の行事みたいなもので・・・。大きい神社でやるみたいです。」
「そっか、たまにはそういうのもいいかもな。」
「祭りは午後五時からなんで、その間、帰る準備とか、大浴場だとか行っていれば時間がたつと思います。祭りの場所まで、徒歩三十分くらいなんで。ここで五時間くらい暇つぶしでもしましょう。一応昨日の会議の資料などもまとめなきゃならないんで・・・。」
せっかくの休みだというのに、仕事があると思うと、龍一郎は、絶対今日は楽しんでやる。とおもいながらも、朝比奈が座っているテーブルの前に座った。
「なぁ、朝比奈・・・」
龍一郎は、ちょっと恥ずかしかったが、昨日の朝比奈の条件や、電車で言いかけた事などが気になっていたので、聞いてみることにした。
「はい。なんですか?」
「昨日から気になってたんだが、その・・・条件とか、電車で言いかけた事って何・・・?」
「あ、・・・・。」
朝比奈はとても言いずらそうに目線を向けてきた。その仕草だけなのに、ドキドキしてしまう龍一郎は、自分は一体どうなってしまったんだ・・・。と思いながらも、朝比奈の返事を待っていた。
「電車でのことは、専務に[お前は、黒い]って言われて、気づいてしまったことがあって、言いづらかっただけなんで・・・あんま気にしないでください。」
普段なら、朝比奈の言葉は、内容がしっかりしてい、聞きやすいのだが。今回は、内容が分かるような分からないような微妙な言葉だった。
「は?気づいたって何をだよ・・・。」
「・・・。俺は、専務を苛めることが好きなんだなーって。・・・気づいたっていうか・・・」
「っ。」
そんなことをいきなり言われた龍一郎の鼓動は更に速くなっていた。(なんだこの鼓動の速さは。俺、気は確かか?!)龍一郎が言葉を詰まらせていると、朝比奈は、そのまま話を続けてきた。
「専務は苛めると、反応が見てて楽しいから・・・。それと、条件って言うのは、俺と、付き合うっていうのが条件です。」
「・・・えええええ?!」
、龍一郎はあまりにも驚いて、つい叫んでしまった。
「条件は条件です。」
「って事は・・・何・・・」
龍一郎は、もっと簡単な条件だと思っていたので、軽々とokを出してしまったのである。
「え?ってことは、俺ら・・・」
「恋人、です。」
こんな漫画みたいな展開に、(まじありえねー。)と思いながらも戸惑っていると、朝比奈が立ち上がり、向かい側の龍一郎の座っているほうにいった。
「な、なんだよ。」
龍一郎が青ざめていると、いきなり顎をすくいあげられキスをされた。唇に触れるくらいの軽いキスをされた後、朝比奈はまっすぐに龍一郎の目を見ていた。龍一郎はその目線を外せずにじっと見つめてしまった。すると龍一郎は心の中で思った。(やっぱ俺、朝比奈のこと嫌いではないんだよなー。でもこれは恋愛の対象としてはどうなのか・・・?)
そんなことを思っていると、朝比奈が龍一郎の耳元に口を寄せ、呟いてきた。
「専務、もう恋人なら。龍一郎って呼んでもいいですか?」
秘書にそう言われ、龍一郎は少し苛立ちを感じた。しかし、龍一郎も前から、朝比奈とは一緒にいるのも結構長いので、いい加減敬語というのも・・・とおもっていたので、名前で呼ばれても悪い気はしなかった。
「・・・別にいいが・・・。でも!秘書は秘書だからな」
名前や、友達みたいに敬語で話さなくても、龍一郎は専務という自分の立場だけは、上にしておきたかった。それは、どうしても朝比奈には下だと思われたくない対抗心からだと思う。
「はいはい。」
龍一郎は朝比奈の了解を確認すると、満足げに言った。
「いくらお前が年上だとしてもなー。俺のほうが上なんだからな。」
そう自慢してくる龍一郎に、朝比奈は笑みを浮かべながらいった。
「わかってま・・・わかってるよ。」
敬語でいいそうになった言葉を訂正し、タメ口で朝比奈が龍一郎に言うと
「・・・なんか変な感じだなー。」
「だな。」
「なんか一層お前との距離が近くなった感じだ・・・。」
龍一郎にとってはさりげなくいった言葉だったが、朝比奈には嬉しかったらしく。朝比奈は、龍一郎にむかって言ってきた。
「龍一郎と距離が近くなるのは・・・正直に嬉しい」
とボソッと呟いた。それは龍一郎には聞こえないように、本人は言ったらしいが、龍一郎にはまるぎ声だった。龍一郎は、早くこの甘い雰囲気の場から逃げ出したく、お腹がすいたからなんか買ってくる、と言い朝比奈を見ずに部屋を飛び出していった。そんな龍一郎の姿をみて朝比奈は、小さく呟いた。
「龍一郎。一々照れ隠しなんてしないでいいのに、ま、そこが可愛いんだが。やっぱ龍一郎はいじりがいがあって楽しい。」クスっと笑いながら朝比奈は、龍一郎の帰りを待っていたのだった。
 

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